ロングセラー

半世紀経て親子で愛用

あなたの身の回りにあろおもちゃが、何十年くらい作り続けられている物か、ご存じでしょうか。
子どものころに遊んでいて、今も売られているおもちゃが、どれだけありますか。

日本のおもちゃは、発売後の半年くらいで市場から姿を消す物が少なくありません。
しかし、ドイツなどヨーロッパには、
作り始めて半世紀以上もたつような「定番」と呼ばれるおもちゃが幾つもあるのです。

ドイツ・ケラー社(現在は、オストハイマー社の傘下)の木馬ペーターは、1950年から作られ続けています。
デザインはもちろん美しいのですが、
子どもが乗って思いきり揺すっても倒れにくいように曲げ木のカーブを加減してあります。
こんな工夫が長く愛されてきた秘訣でしょう。

やはりドイツのウルム郊外に小さな工場を持つベック社も「定番」を作り続ける会社の一つです。
木枠の一番上の穴から玉を落とすと、くの字が連続するスロープを転がっていき、
最後に鉄筋の階段から「そふぁみれど」と心地よい音を出すクーゲルバーン
どこかで見た覚え、ありませんか。
’58年生まれのこのおもちゃは、子どもたちの心をつかんで離しません。
時には、大人たちも「これ、いい音がするね」と何度となく遊んでいます。

もう一つ、今度はスロープを一両の車や四両連結の車が落ちていくクネクネバーン
するすると転がっていく四両の車は、ムカデのような動きを見せてくれます。
こちらは’79年生まれのおもちゃです。

子どもたちは、こうしたおもちゃが大好きで、「もう一回、もう一回」と繰り返して遊んでいます。
三次市内での子ども向けのイベントなどに持っていくと、いつも大人気です。

子ども自身が玉や車をつかみ、穴の上で手から離すとコロコロ、カタカタ・・・音を立てて落ちていく。
もし、これが電動で玉や車を持ち上げる仕組みだったら、味気ないと思いませんか。
これほどのロングセラー商品になったでしょうか?


親が愛用していたおもちゃを、子どもが使う・・・そんな、すばらしい習慣が日本でも普通になってほしいものです。

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