心のごちそう

心のごちそう 子どもの成長に不可欠  

おもちゃ遊びは、子どもの成長に欠かせません。
しかし、「こんな、おもちゃみたいなもの」という言い方がある通り、
大人たちには大切なものと思われていないようです。

私の住む三次市内でも最近、「勉強はできるけど情緒不安定な子が目立つ」と耳にします。
集中力がない、人の話が聞けない、コミュニケーションが取れない・・・。
これらは皆、幼児期に遊びの中で育つ力なのです。


キャラクターもののおもちゃがあふれ、テレビゲームが子守をする。
もっと豊で自由な遊び、心の底から「楽しい」と思えるおもちゃで遊ばせたいものです。

「木のおもちゃは高価だから」とよく言われますが、テレビゲームも決して安くありません。
何万円とするものもあります。
「こどもがねだるから」「持っていないと仲間外れにされるから。」
そんな理由で仕方なく買い与えるケースが多いようです。

おもちゃを買うお金は家計簿でいえば、雑費から出す家庭が多いのではないでしょうか?
私は「食費」と考えています。
こどもたちにとっておもちゃで遊ぶことは、食べ物と同じくらい大切な栄養だからです。

子どもの口に入る食べ物なら、添加物を気にするお母さんがたくさんいます。
私自身。「食が細い」「野菜を食べてくれない」と日々、子育てで悩んでいる一人です。
食べ物が体を作る栄養なら、おもちゃは、心のごちそうです。
「このおもちゃは健康にいいの?」「有害じゃないの?」と、もっと関心を向けてもいいはずです。


子どものことを一番に考えられて作られたおもちゃというのは、大人にとっても楽しいものです。
一人の母親として、私も豊で、楽しいおもちゃ遊びの時間を子どもと一緒に過したいと思っています。

2005年9月中国新聞に掲載していただきました。